夜間飛行

2022.10.20

吉川　正也

１０月中旬、夜１０時頃、少し散歩をしていました。

すると、何やら、子どもの声の様な音が聴こえます。

空はうす青く、雲は少しある位です。月も少し照っていたように思います。

背後から、何やら少し騒がしい「クワ、クワ」という音です。

散歩しているのを中断し、まわりを見ても音源を探すことはできません。なんだろうなと、ふと後方の空を見ました。

すると、渡り鳥の編隊が飛んでいたのです。

三角形の頂点を先頭に、少し一辺が曲がってはいたものの、三角形を維持して、飛んでいます。先頭の頂点あたりに、一羽、列とは別に、ふわふわと遊軍のように飛んでいるのは、何なのでしょう。

思わず、何羽位いるだろうかと、数をかぞえてみると、一列というか、半分側で２０羽ほどいました。

ざっと４０羽が、編隊を組んで、「クワ、クワ」と鳴きながら、南の方角に一直線で進んでいきます。

時間にして、ごくわずかの間のことではなかったでしょうか。まもなく、南の空の中に消えていきました。

丁度、渡り鳥が、南の方角に一直線で飛んでいく、その夜間飛行に立ち会えたのでした。

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