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事務所コラム

ウクライナ侵攻と裁判

2022.03.18

吉川 正也

ロシアがウクライナに侵攻してから、すでに2週間以上となった。

軍が、住宅やテレビ塔を砲撃している映像が流れている。

ロシアとウクライナが、兄弟国と呼ばれる程、文化的、民俗的に親しい関係なところ、国境を越えて、ロシア軍が侵攻している。

 

  この侵攻の状況を映像でみながらも、何か具体的なことができないことで、もどかしさを感じている人は、多いと思う。

  こんななか、証人尋問の期日があり、原告、被告、証人の各尋問を行った。相手方とは、当然主張が異なり、真向から対立をしている。書面でも相手方の主張の問題を、裁判所に理解してもらえるように、記述している。これに対し、相手方も、鋭く反論をしている。事実にもとづく正しい判決を得られるように、互いに最善を尽くす。

 

これ程大きな主張の隔たりがあり、相手の主張が如何に間違っているかを書き尽くすと、それこそ、暴力を振りたくなるような気持ちにもなる。

 

しかし、訴訟においては、互いに力の限りを尽くし、自己の主張をし、立証をしたら、あとは、裁判所の公正な判断を待つことになる。

 

このような、現に、日本で行われている裁判制度から考えても、如何に、日常生活の安定、平穏な生活が大切なのかが良くわかる。

力づくで、自己の主張を人に押しつけないためにも、訴訟という紛争解決があることの重要性が良くわかる。

 

こうした、平穏な生活、すなわち、平和のときでなければ、裁判制度は、機能しない。ウクライナへのロシアの侵攻が、如何に正しくないか。裁判での解決に比べて如何に正しくないか。裁判による解決から考えて、全く、許されないことが明らかである。

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