現在の位置 : ホーム > 事務所コラム > 吉川 正也 > オリンピックの精神

事務所コラム

オリンピックの精神

2018.03.09

吉川 正也

  韓国で行われた平昌冬季オリンピックが終わり、色々なドラマがあった。

 

足首のケガで、出場を危ぶまれた羽生選手が、ほとんどミスのない演技で、大会における日本人第1号の金メダルを獲得し、日本人に勇気を与えた。

高木姉妹は、スケート競技でオランダチームを破って、パシュートで、金メダルを獲得した。妹の美帆選手が、先頭を走ってリードし、途中、先頭が入れ替わっても、ほとんど同じフォームの3人の姿で、空気抵抗をなくして滑り、チームとして、金メダルを獲得した。

 

ところで、このオリンピックで、小平選手の金メダルほど、すがすがしいものはなかったのではないか。

500メートル、スピードスケートで、長野県出身の小平選手が、スタートラインに立った。小平選手は、スタートの号砲の前に少し動く。フライングかと思う程であった。スターターの号砲は、少しテンポが遅かった。

それでも、スタートから加速し、コーナーに入っていく。両手を大きく振って、体の全ての力をスケートの刃に乗せていく。小柄な体を全て使って、氷をつかんでいく。

 

指先から、足先まで、全て、氷に力が伝わるようなフォーム。カーブでのコーナリングも正確で無駄がない。オリンピックレコードを出した。滑り終わると、小さくガッツポーズをした。

日本から、平昌に応援に出かけた多くの観客が、大声を出そうとしている。

ところが、小平選手は、大喜びをしている観客に向かって、唇に、指先をあてる。小平選手は、スポーツは公正でなければならない。自分のあとに韓国の選手が滑走するため、その選手らに迷惑をかけるような行為は、やめて欲しいと訴えたのだ。

 

スポーツは、正々堂々と戦ってこそ、勝つことに意義があるということを、小平選手は、態度で証明した。


私も、弁護士として、勝つだけでなく、依頼者のために、正々堂々と勝つように、これからも、公正な態度で勝てるように、心掛けていきたいと思った。

 

事務所コラム一覧に戻る

 

Copyright ® Yoshikawa Masaya Law office. All Rights Reserved.