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事務所コラム

下駄と革のスケート靴

2018.01.31

吉川 正也

今年は、これまでになく、真駒内スケート場で、滑る機会があった。

この屋外スケート場は、札幌オリンピックで使用された。

札幌オリンピック記念の聖火台もある。スピードスケート用の本格的な400メートルのコースのある施設で、各種大会が行われてきた。全国大会が、一番初めに行われる大会場で、橋本聖子選手が滑走したのを、この会場の観客席から、見たこともあった。

 

札幌は、2回目の札幌オリンピックの大会を行うため、IOC国際オリンピック委員会に立候補している。

真駒内公園内にある、この屋外スケート場も、ここを取り壊して、新しく、日本ハムファイターズの球場を創るといった案が浮上している。

もしかしたら、ここで、スケートを楽しめないのではと思った。

こうした思い出の多い真駒内屋外スケート場も、確かに老朽化が激しく進み、スケーターも少ない。

私が、スピードスケート靴をはいて、コースを1周しても、周囲は、混雑しているとは、言えない。

 

風を切る音がし、氷を滑るエッジの音がする中を、滑っていく。

今、私は、この真駒内スケート場で、革靴のスピードスケートで、滑走をしている。

私の田舎では、稲を刈りとって、田に水を張り、下駄スケートで滑った。下駄状の台に、スケートの金具をネジでとめる。足が下駄から離れないように、下駄のように履いて、それをヒモでしばって滑るものである。

 

スケートのエッジが、氷にひっかかり、転びそうになった。しかし、転倒をしなかった。それは、これまで、体で覚えた田舎の下駄スケートから始まったスケート技術のたまものではないかと思った。

もう一度、下駄のスケート靴で滑ることは、もうないが、かつてのスケートの記憶で、こうして、転倒の危機を脱することができた。

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