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タラの芽とオコギ
2015.04.30
吉川 正也
北海道で山菜がとれる季節となりました。
桜の花が開花し、山が薄く桃色に染まるようになると、タラの芽が採れるようになります。
タラの芽は、山桜が咲かないうちは、やはり、つぼみが固いままです。春の陽気が強まり、桜が散るころ、大きくなります。
近くの山にタラの芽が採れるところがあって、採取して食したことがありました。これは、自分で探して採取したということで、おいしさは格別でした。
10年程前、青森県の弘前城の桜の花を見たうえ、岩木山のふもとまで足をのばしました。すると、タラの芽を販売しているところがあり、この青森産のタラの芽を購入して食べました。すると、手の親指ぐらいの太さで、ふっくらした大きな若い芽です。色も形も、それまでの小さなタラの芽とは、全く違いました。札幌まで持ち帰り、天ぷらにして食べた味は、これまでにないふくよかな味わいでした。
ところで、4月上旬、信州の飯田から、オコギが届きました。オコギの葉を摘んで送ってくれたものでした。おひたしにして食べましたが、緑の色がとても濃く、春の陽ざしの強さを感じました。
同じ山菜でも、地域によって、緑色にも、濃い色から薄い色まで、いくつもの色があると思います。
信州のオコギの緑は、おひたしにしても、濃い緑色です。北海道の山菜は、薄緑色が多いと思います。
それぞれの地域のそれぞれの春の色。そして、春の味わいです。
春になったことを、実感します。
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