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事務所コラム

初夏の北大訪問

2013.06.28

吉川 正也

 信州飯田出身で、大学同期の中村君の姉が、札幌をはじめて訪れた。

 同窓会の新聞に北海道の紹介をし、四季の北海道のスケッチを文章化したところ、これを読んだお姉さんが、是非弟の通った大学を見てみたいということになり、私の所に連絡がきた。

 

 月曜日の午前中、業務の合間に、北大を案内することにした。

 はじめは、クラーク像に向かった。自分らが入学したとき、この像の前で、誇らしげに写真を撮った。北大を訪れると、この像を見ることが多い。学生時代から、ずいぶん時間が経ったが、像は、いつものように迎えてくれた。

 

 それから、同郷で北海道の同窓会会長には、今回一緒に北大巡りをして頂いた。同氏が、元農学部教授であったことから、農学部の正面まで行く。大きな塔のある農学部は、JRでもよく見える。

 農学部前には大きなニレの木があり、伝統を感じる。その後、理学部や法学部のある中央道路に出ると、更に大きなニレがある。かつてはどれほどの森となっていたのだろう。その中に、小さな学舎があったのだと想像される。

 

 このニレの木は夏の日差しを遮り、秋には紅葉し、静かな環境を作ってくれている。日頃、札幌市内にいて、大きい建物に囲まれているせいか、市内の真ん中にこのような場所があることが信じられない。

 

 次に、ポプラ並木に案内する。台風で一度ポプラが倒れて今修復中であるが、はじめの頃から見ると、かなり回復している。ポプラは、木の中に空洞が出来ることもあり、強い風には耐えられなかったのは仕方がない。今は、ポプラ並木の先の方に、別のポプラ並木があり、そちらの方が並木らしくなっている。

 

 お姉さんが行きたいと言った恵迪寮に行く。もっとも、昔の恵迪寮は、すでに取り壊されて、一部が開拓の村に移転している。今あるのは、当時恵迪寮があった森の跡であり、寮歌の都ぞ弥生の歌碑があるばかりである。

 それでも、うっそうと茂る森になっていて、一瞬、山の中にいるのではと錯覚する。カッコウが鳴き、エンレイソウが咲いていた頃を思い出す。

 

 今回、中村君のお姉さんを案内した時間はほんのわずかであった。

 しかし、北大をこの6月の一番いい時期に訪れることが出来た。改めて、少年よ大志を抱けと言ったクラーク博士の言葉を思うことが出来た。

 大志を忘れず、これからも一歩一歩前進することが必要だ。

 

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