現在の位置 : ホーム > 事務所コラム > 吉川 正也 > 旭山動物園と事業再生
旭山動物園と事業再生
2016.04.04
吉川 正也
4月初め、旭川にある旭山動物園に行ってきました。
旭川の動物園は、山の頂にあり、遠く市内を遠望できます。その向こうには、雪がまだ遠くの山々にしっかり残っています。また、ここは、今や、国内のみならず、中国や台湾などアジアほか、外国からの見学者も多いところとなりました。
旭山動物園が有名になったのは、動物の行動展示です。
行動展示は、旭山動物園が地方の動物園として、どんどん入園者が減ってしまい、何とかしなければならないという経営上の問題と、動物園では、動物が檻の中にいるだけで、ほとんど寝ていてつまらないという状況を打破するために考え出されたというものです。
通路の上にある高さ3.5m位、幅30cm位、長さ約5m位のつり橋を、別の所に置かれたエサをとりにいくレッサーパンダが右から左へ移動します。
ペンギンは、ここ旭山動物園では、雪の上を歩く行進が有名ですが、今回は、4月に入ってこれはなくなり、ペンギンの食事タイムを見学。そして、水中での動きを、水中トンネルの中から見ました。水中を泳ぐのがものすごいという位、速いのです。水中のつばめという感じです。
シロクマ館では、大きな水槽を隔てている透明なアクリル板側から、シロクマが水中で遊んでいる姿を、見ることができます。重いシロクマも、水中では、北極海での動きを想像出来るような軽々とした動きです。長い体毛をフサフサとさせています。
アザラシは、陸上でエサをもらうとき、陸にあがるだけ、あるいはエサに近づくだけでも大変です。ところが、一度水中に入ると、自由自在になめらかに動き回ります。
カバも、水中の様子を水槽の底から上を見上げるようにして見ることができ、ます。水中では、軽く浮いて、カバの足の裏まで見えていました。大きく開けた口は、ほとんど180度に近いという感じです。
どんどん入園者が減って、暗くて汚れていて、閉園しそうな動物園だったのに、事業者としての旭山動物園は、見事に再生をしました。寝ている姿だけをみる動物園から、発想をかえ、動物が動く姿をみせる動物園に変わり、動物園自体が再生されていきました。
弁護士も、事業再生の手伝いをすることがあります。
弁護士としても、旭山動物園の事業再生のやり方は、大いに参考になるといえます。
Copyright ® Yoshikawa Masaya Law office. All Rights Reserved.